食のつくりびと 北海道でおいしいものをつくる20人の生産者 著者:小西由稀 四六判/292頁/定価 1,650円(本体1,500円+税10%) ISBN978-4-86408-927-2 発売日:2011/5/30 【海のつくりびと】 牡蠣/中嶋均〔厚岸町〕 真昆布/大川岩男〔函館市尾札部町〕 海苔/谷川哲也〔佐呂間町〕 【畑のつくりびと】 なばな・菜種/中野義治〔滝川市〕 ホワイトアスパラガス/八木響子〔安平町追分〕 グリーンアスパラガス/中屋栄吉〔蘭越町〕 トマト/曽我井陽充〔今金町〕 インカのめざめ/梅村拓・泰子〔千歳市〕 カボチャ/小林卓也〔石狩市〕 札幌黄(たまねぎ)/大作康浩〔札幌市〕 米/岡村春美・田村則吉・佐藤等〔新篠津村〕 醸造用ブドウ/中澤一行・由紀子〔岩見沢市栗沢町〕 熟成ジャガイモ/村上知之・智華〔上士幌町〕 ユリ根/三野伸治・愛〔真狩村〕 地豆/平間正一〔湧別町〕 【大地のつくりびと】 短角牛/高橋祐之〔えりも町〕 放牧牛乳/斉藤久・信一〔喜茂別町〕 黒豚/上泉新・畔菜〔せたな町〕 羊/石田直久・美希〔足寄町〕 エゾシカ/松野穣〔白糠町〕 著者紹介 小西由稀 yuki konishi フードライター 北海道室蘭市生まれ。札幌の出版社を経て、独立。取材先は厨房、時には畑、海、牧場にも足を運ぶ。料理や食材の〝おいしさ〟の背景に着目し、料理人や生産者の思いを通して、北海道の「食」の魅力を伝える。 ブログ「北海道のおいしい時間」 http://yukikonishi.blog26.fc2.com 担当編集者より 前作「おいしい札幌出張」で、出張と言う切り口で飲食店を表現した、小西由稀さんの新作です。 今回はお皿の向こう側にいる、北海道のおいしいものをつくっている生産者の物語です。多くの時間を費やして、試行錯誤を繰り返しながら、自分の信じたものづくりを貫いている生産者はカッコいい。自然相手の仕事だからいちいち心が折れていたらやってられない。見えるところばかり見ていちゃダメ、見えないところも見ないと。みなさんのひとつひとつの言葉からは、仕事内容はちがうけれど、学ぶべき点は多いと感じました。 さぞかし苦労の連続だろうと思っていたのですが、みなさんから聞こえてくるのは、演歌調の重い話ではなく、明るく前向きなお話が多かったのも印象的です。 写真は今回も岩浪さんです。生産者たちの心を映しています。 この本を最終校正している間に、食の安全を揺るがす事件が起きました。トレーサビリティなる言葉の重みを感じていたのは、いつのことだったかとまで思い返すほど、とても残念な事件です。今だからこそではなく、いつも食には安心が必要だと改めて思う次第です。 斉藤隆幸